ゲッケイジュ(月桂樹)について・造園社員の植物ノート
野沢園の敷地内でゲッケイジュ(月桂樹)の花が開花していました。ちなみに、私は初めて見ました!今回は、ゲッケイジュ(月桂樹)についてご紹介いたします。
ゲッケイジュ(月桂樹)の基本情報

| 学名 | Laurus nobilis |
| 科名 | クスノキ科 |
| 属名 | ゲッケイジュ属 |
| 原産地 | 地中海北側沿岸地方 |
| 花期 | 4〜5月頃 |
| 樹高 | 5~10m |
ゲッケイジュ(月桂樹)はクスノキ科ゲッケイジュ属の常緑広葉樹です。暑さ寒さに強く、潮風にも耐える性質をもつため海岸の庭の生垣などに適し、コンテナにもよく植えられるそうです。成長はゆっくりですが、原産地の地中海北側沿岸地方が乾燥地帯のため、やせて乾燥しやすい土地でも根付いてしまえばよく育ちます。日当たりの良い場所を好みます。
ゲッケイジュ(月桂樹)の葉

ゲッケイジュの葉は厚くて硬く、光沢のある濃緑色。形は細長い楕円形で、縁がやや波打っています。葉をちぎってみると、とても爽やかな香りが広がりました。乾燥させた葉は「ローリエ」や「ローレル」などと呼ばれ、シチューなど煮込み料理に使われる香辛料としてもよく知られています。
ゲッケイジュの花

ゲッケイジュ(月桂樹)の花は、4月~5月ごろ淡黄色の小さな花を咲かせます。花はほんのりと甘い香りがし、葉に比べて少し穏やかに香る印象です。
ゲッケイジュは雌雄異株といって、雄と雌が株で分かれている樹木になります。 雄株には花粉がついたおしべを持つ雄花が、雌株にはめしべを持つ雌花がそれぞれ咲きます。
野沢園のゲッケイジュの花を観察したところ、全て雄花だったため、雄株のゲッケイジュのみ植栽されているようでした! 近くで見ると花弁は白いですが、黄色い花粉がついたおしべが沢山ついているので、遠くからだとクリーム色の花に見えます。
ちなみにゲッケイジュの雌花はおしべがないので、白い花のように見えます。 日本で流通し、植栽されているゲッケイジュはほとんどが雄株で、雌株のゲッケイジュは珍しいそうです。
まとめ

料理に使うような身近な植物でも、どんな花が咲くのか、どんな実がなるのかすぐに思い浮かばない植物は意外と多くあると思います。 そういった植物の珍しい一面を探したり調べたりするのも楽しみ方のひとつですよね。
野沢園の敷地内には、ハーブや果樹に分類される植物も数多く植えられています。一般にはあまり知られていない植物の魅力や一面についても、今後少しずつ皆さまにお伝えしていければと思います。
▼参考文献
- 野田坂伸也 「木を選ぶ 野田坂造園樹木事典」(2011) p188,189株式会社アボック社
- 筑波実験植物園(つくば植物園)HP 植物図鑑「ゲッケイジュ」
